フレコンバッグの選び方
フレコンバッグとは?
フレコンバッグとはフレキシブルコンテナバッグの略称です。
フレキシブルコンテナバッグは、樹脂で編み込んだ大型の袋です。未使用時は折り畳んで小さなスペースで保管でき、1つの袋で1立米、約1トンまで中に入れて保管、運搬ができます。
鉄のコンテナに比べて安価なため、製品出荷などでは、返送をしない使い切りとしても使用されます。工業製品の原料、金属、米、籾殻、汚泥、堆肥、土、粉体、廃棄物など様々なものの保管・運搬に使われています。
こちらではフレコンバッグの選び方について解説します。
選定ポイントをご参考に用途に合ったフレコンバッグをお選びください。
形状(丸形・角型)で選ぶ

フレコンバッグの形状は2種類あり、底部が丸い丸形と四角い角型があります。
丸型の場合、充填や排出がしやすく、土砂や廃棄物の収集運搬にもよく使用されます。一般的には丸形の方が安価な商品が多いです。ただし、丸形のため中身を入れて並べた時にデッドスペースが 生じます。
角型の場合は、安定性が高く、段積みした際に荷崩れが起きにくいためデッドスペースが生じにくいという特長があります。主に農産物や原材料の運搬や保管に使用されます。
フレコンバッグに内容物を充填しトラックで運搬する場合、丸型に比べ、角型のフレコンバッグの方が積み込み量が増加する傾向にあります。運搬・保管効率を改善したい場合は、角型も検討する価値 があるでしょう。
フレコンバッグを自立させるトンバッグスタンドは、角型のタイプが多いですが、サイズが合っていれば丸型のフレコンバッグでも使用できます。
選定ポイント
特に条件が無ければ丸形をお選びください。
運搬・保管効率を改善したい場合は角型を検討されてもいいでしょう。現在使用しているフレコンスタンドがある場合は、角型をお選びいただくのがいいでしょう。
排出方法で選ぶ

フレコンバッグの底部は、閉じているものが一般的ですが、ロープを解くことで底部に穴をあけられるタイプもあります。
運送先で、中身を取り出す必要がある場合は、排出口があるタイプの方が便利です。排出口は、小さな穴と袋の直径全開まで開くタイプがあります。
穀物や粉体など製品としてパッケージが必要なものは半壊タイプが主に使用されており、肥料や土など内容物をすぐに排出する場合は全開タイプが便利です。
排出口が無いフレコンバッグでも、反転ベルトが付いている場合は、フレコンバッグをひっくり返して中身を排出することもできます。
反転ベルトにフォークリフトのツメなどを引っ掛けて、持ち上げることでバッグをひっくり返し、中身を排出します。
選定ポイント
排出口は穀物や粉体など細かな内容物の際には小口排出口付きを選ぶことが多く、内容物が大きい場合は一度に排出したい場合には全開排出口を選ぶといいでしょう。排出口が無い場合も 底部に反転ベルトが付いている場合は、ひっくり返して排出することができます。
特徴で選ぶ

フレコンバッグは樹脂繊維を編み込んで作成しています。目に見えるような隙間はありませんが、内容物が粉体や液体の場合は漏れ出す可能性があります。
そのような場合は、ポリエチレン製のビニール袋が内側にセットされている内袋付きフレコンバッグが便利です。粉体や汚泥など水分を含んだ内容物で、漏出させたくない場合に内袋付きフレコンバッグを 使用することで、漏れださずに運搬・保管することができます。また、原材料等で湿気を吸収させたくない場合にも、内袋付きフレコンバッグを使用することで、周囲の湿気を吸収しないようにできます。< br>
当社で取り扱っている商品で使用しているポリエチレン製ビニール袋は厚みが0.07mm~0.15mmまであり、厚みによって入れることができる内容物も変化します。アスベストなどの有害物質などを入れる 場合には規定の厚さ(0.15mm)以上の厚みが必要なため、内容物によって厚みも確認した方がよろしいでしょう。
水分を積極的に排出したい場合は通常の生地と比べ、網目に隙間を作ることで透水性を高めた、水切り用フレコンバッグが便利です。内容物の水分を排出する時間を短縮することができます。
選定ポイント
粉体や液体を漏らしたくない場合や内容物に湿気を吸収したくない場合は、内袋付きフレコンバッグを選ぶといいでしょう。有害物質を入れる場合には内袋のビニール袋の厚みが重要になるため、 注意が必要です。
水分を積極的に排出したい場合には、通常より隙間が大きい水切り用フレコンバッグを選ぶといいでしょう。
保管期間で選ぶ

一般的にプラスチックは紫外線に当たると劣化してしまいます。そのため、フレコンバッグも太陽光が当たる屋外に長期間保管していると、仕様通りの性能が発揮できなくなる恐れがあります。
長期間屋外保管をする場合には、紫外線(UV)カット剤を配合したフレコンバッグを選ぶといいでしょう。
UVカット剤配合フレコンバッグは、原料に紫外線(UV)カット剤を配合しており、紫外線による劣化を軽減することができます。
1年以上屋外保管する場合は、耐候性大型土のう袋という黒色のフレコンバッグの使用をおすすめします。
耐候性大型土のう袋は、道路工事の仮設足場や河川工事の仮堤、法面など耐久性が求められる土木工事で使用されており、災害時の復旧作業などで使用されております。
耐用年数が表示されているので、使用用途や工期に応じた商品が事前に確認が必要です。
選定ポイント
排出口は穀物や粉体など細かな内容物の際には小口排出口付きを選ぶことが多く、内容物が大きい場合は一度に排出したい場合には全開排出口を選ぶといいでしょう。排出口が無い場合も 底部に反転ベルトが付いている場合は、ひっくり返して排出することができます。
耐荷重・大きさで選ぶ

フレコンバッグの直径(横)は1000mm、高さ1000mm程度で、1立米の容量で耐荷重が1000kgのものが標準サイズです。
フレコンバッグには様々なサイズがあり、標準サイズより小さいものか大きいもので用途が変わります。
サイズが小さいフレコンバッグは、取り回ししやすいため、狭い場所での使用したい場合に最適です。
サイズが大きいフレコンバッグは、比重が少なくかさばる内容物(紙くず、もみ殻)を入れる場合に大変便利です。
使用用途や場所に合わせてフレコンのサイズを選ぶといいでしょう。
フレコンバッグを吊り上げる際に荷重は吊り下げベルトにかかるため、吊り下げベルトが4本しっかりと縫合されており、底部まで回り、十字になっているものがより丈夫なフレコンバッグです。
吊り下げベルトが底部まで回っていないフレコンバッグは、接合部に荷重が集中するため、耐荷重は高くありませんが安価な商品が多いです。ベルトの幅は100mm程度のフレコンバッグが多く、100mmよ り細いと耐荷重が少なく、安価となります。内容物や運用方法によって適切な耐荷重のフレコンバッグを選ぶといいでしょう。
選定ポイント
フレコンバッグは1000mm、高さ1000mm程度で、1立米の容量で耐荷重が1000kgのものが標準サイズです。
使用場所や用途に合わせてフレコンバッグのサイズを選びましょう。
吊りベルトの本数や縫合箇所によって耐荷重が変わるため、注意が必要です。
内容物にあった耐荷重のフレコンバッグを選びましょう。